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ゴロー先生のお悩み相談室

予防接種

ママの悩み

予防接種をしないと、どうなるの?

Q「赤ちゃんの予防接種って種類がいっぱいあるけど任意接種も受けるべき?
もし予防接種をしなかったらどうなるの?
A 4月は保育園や幼稚園の入園の時期。集団生活が始まると、細菌やウイルスの感染症にかかることも多くなります。新聞記事によると、入園後は平均通院回数が1.6倍になるという調査結果があります。新年度を迎える前に、予防接種の漏れがないようにしましょう。
 母子健康手帳を見ればわかるように、0~2歳までの間に、たくさんの予防接種を受けなければなりません。生まれてすぐのころは、胎内でお母さんからもらった免疫がありますが、その免疫は間もなくなくなってしまいます。そのため、免疫がなくなる前に、ワクチンで病気に対する抵抗力をつくり、感染症を予防するのです。
 赤ちゃんの月齢に合わせて、予防接種の種類と受ける時期が細かく定められているのには理由があります。それは、赤ちゃんの成長とともに、食べるものが変わったり、人に会う機会が増えたりと、ウイルスや細菌に感染する可能性が高まるからです。母子健康手帳で受診する時期をしっかり確認して、受け忘れのないよう、必ずその期間のうちに予防接種を受けてください。乳児の定期接種は基本的に無料です。万が一、期間内に受診できなかった場合は、あとから予防接種を受けることも可能ですが、その場合は有料になるケースがほとんどです。かかりつけの小児科医や保健所などに確認・相談してください。
 また『任意接種』は、原則的に有料で種類によってはかなりの費用がかかることもあるので、『定期接種だけ受けていれば大丈夫』と考える親もいらっしゃるようです。しかし、任意接種だからといって受けなくていいわけではありません。任意接種の中にも、命にかかわるような重い症状や、後遺症が残るような感染症があります。外国からのウイルスや細菌が持ち込まれるケースもあるので、貿易関係や外国に頻繁に行くような仕事をしている家庭は、なるべく接種をしておきましょう。判断が難しい時は、かかりつけの小児科医に相談してください。
 予防接種の種類には、聞き慣れない感染症もあり、滅多にかからない病気だから、受けなくてもいいような気がしてしまうかもしれません。しかし、みんなが予防接種をしているからこそ、それらの感染症を防げているわけです。集団の中には感染症の原因を持っている人がいないとも限りません。赤ちゃんを守るためにも予防接種は必要であり、人にうつさないためにも受けておくことが大事。親の皆さんは、そこをちゃんと理解して予防接種と向き合ってくださいね

(2016年3月号より)

ゴロー先生の本日のつぶやき

世界の発展途上国では、今でも感染症によって多くの子どもの命が失われています。日本も戦後、昭和22年の乳児(0歳児)の死亡数は年間205,360人で、出生1,000人に対する乳児死亡率は76人。感染症のうち、百日咳だけでも8,532人、ジフテリアは524人の死亡でした。その後、年月を経て、平成26年の乳児死亡率は世界最低で出生1,000人に対し2.1人になりました。これには、わが国の生活環境の向上だけでなく、予防接種による効果があったことは確かです。しかし、感染症は消滅したわけではないので、油断しないで今後とも予防接種をみんなが受けるようにしましょう。

巷野悟郎(こうの ごろう)

巷野悟郎(こうの ごろう)

小児科医。東京大学医学部卒業。現在、(社)母子保健推進会議会長、(社福)日本保育協会理事。『赤ちゃんが書かせてくれた?小児科医からママへの手紙』(赤ちゃんとママ社)『こころがホッとするn e w育児法』(講談社)『0歳児・1歳児・2歳児のための乳児保育』(光生館)『保育保健の基礎知識』(日本小児医事出版社)など多くの著書を執筆。

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