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ゴロー先生のお悩み相談室

きょうだいの育て方

ママの悩み

上の子の「赤ちゃん返り」。ママはどう対応したらいいの?

Q2人目が生まれたのですが、赤ちゃんにおっぱいをあげるたび、長男に『ボクも!』とせがまれます。だいぶ前に卒乳したのに…。赤ちゃん返りに親はどう接したらいい?
A赤ちゃん返りが起こるのは、それまでは自分ひとりのモノだったお母さんが、新しく生まれた赤ちゃんに横取りされたような気分になってしまうから。お母さんの気を引きたくて、構ってほしくてだだをこねるのです。
個人差はありますが、特に起こりやすいのが2歳半から3歳前後。このころになると、子どもに人間的な感情が生まれ、嫉妬心や自我が芽生えはじめます。その嫉妬から赤ちゃんみたいにおっぱいをせがんだり、赤ちゃんのお世話を邪魔したり、時にはお母さんや赤ちゃんをたたいたり、かみついたりしてしまうことも。この時『ダメでしょ!』としかったり怒鳴ったりしてはいけません。『自分はお母さんに嫌われている』と阻害された気持ちになるからです。それと『お兄ちゃんなんだから我慢しなさい』と言うのもNG。2~3歳くらいの子どもはまだ自分と赤ちゃんとの違いがわかっていませんから、そんなことを言われても理解できません。では、どうすればいいのかというと、〝赤ちゃんは何もできない〞ということを丁寧に何回も話してあげましょう。『赤ちゃんはまだ小さくて何もできないんだよ。でもお兄ちゃんは自分でごはん食べられるよね』といったように、違いを優しく教えてあげるのです。1回じゃ理解できないので、何回も教えてあげること。そして、『偉いね』『すごいね』と、きちんと褒めて引き立ててあげましょう。また、親戚や近所の人など第三者が『お兄ちゃん偉いね』と褒めてあげるのもとても有効。周りに褒められているうちに得意になり、〝お兄ちゃん〞らしく振る舞うようになります。
もうひとつ大事なのが、お母さんの手が空いた時に、上の子を抱きしめたり、『大好きよ』と伝えてしっかり愛情表現すること。もし、おっぱいをねだってきたらあげてもいいのです。満足するまでたっぷり甘えさせてあげましょう。そのうち、上の子にも〝赤ちゃんよりすごいんだ〞という意識が芽生え、自然と赤ちゃん返りを卒業します。お母さんも大変ですが、あやし方次第でよいお兄ちゃん、お姉ちゃんに成長するきっかけになりますよ。

(2015年5月号より)

ゴロー先生の本日のつぶやき

子どもの赤ちゃん返りは悩ましい問題ですが、実は、親にとっては喜ばしい成長の証しなんです。というのも、子どもは赤ちゃん返りをすることで、赤ちゃん、お母さん、自分の三角関係からなる、はじめての人間関係を経験し、自分の立場を自覚します。これは、きょうだいがいる家庭ならではの貴重な体験。しかったり比較したりせず、成長段階の1つととらえて優しく接してあげてくださいね。

巷野悟郎(こうの ごろう)

巷野悟郎(こうの ごろう)

小児科医。東京大学医学部卒業。『赤ちゃんが書かせてくれた?小児科医からママへの手紙』(赤ちゃんとママ社)『こころがホッとするn e w育児法』(講談社)『0歳児・1歳児・2歳児のための乳児保育』(光生館)『保育保健の基礎知識』(日本小児医事出版社)など多くの著書を執筆。

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